那珂市は、茨城県都水戸市のやや北より首都圏100km内に位置し、北部をくじ久慈がわ川、南部をなかがわ那珂川の清流が流れ、この両一級河川にはさまれたほとんど平坦な那珂台地上に位置しています。市の総面積は97.8平方キロメートルで、その7割を田畑や山林が占めており、気候は太平洋岸に近接しているため、比較的温暖で、自然災害の少ない住みやすいところです。
昭和40年代の高度経済成長期以降、県都水戸市や工業集積のある日立市・勝田市(現ひたちなか市)に隣接するという地理的条件から、これらの都市のベッドタウン的な色彩で都市化が進行し、人口が増加しました。平成17年1月21日、那珂町・瓜連町の二町の合併により「那珂市」が誕生。現在、人口5万7千人を有し県北地域の中核として、今後の発展が期待されています。
市の基幹産業は農業ですが、県北地域の玄関口となる常磐自動車道那珂インターチェンジが市の中央部に位置し、首都圏インターチェンジ南北には三本の国道が縦貫し、JRの駅が9駅あるなどの交通の利便性により、近年は国道349号バイパス沿いに大型商店の集積や那珂西部工業団地の開発が図られるなど、商業や工業化の活性化が進められています。また、日本原子力研究開発機構那珂核融合研究所が市内に立地し、夢のエネルギーといわれる核融合の研究開発が行われているのも大きな特色のひとつとなっています。
観光面では、日本の桜百選にも選ばれた静峰ふるさと公園の桜をはじめとして、茨城県植物園・県民の森・熱帯植物園など緑豊かな自然を満喫できる施設が多数あり、家族連れなどのいこいの場となっています。特に八重桜の見ごろとなる5月のゴールデンウィークには県内外からもたくさんの観光客が訪れ、人々の目を楽しませています。また、100羽を越える冬の使者白鳥が飛来する古徳沼、一の関ため池親水公園は白鳥とふれあえる飛来地として広く知られているところです。
現在は、第五次総合計画に基づき「人にやさしく文化の香り高いまちづくり」を基本理念として、地域・自然・人のすべてが調和し、だれもが「住んでよかった」と思えるまちづくりをめざし、ハード・ソフト両面からの整備を進めています。 |