平成18年3月20日、岩国市、由宇町、玖珂町、本郷村、周東町、錦町、美川町及び美和町の1市6町1村が新設合併し、新しい「岩国市」が誕生しました。人口は、149,688人(平成17年国勢調査速報値)、面積は872.32km2。
岩国市は山口県の東部に位置し、広島県、島根県と接し、瀬戸内海に面する沿岸部から西中国山地の内陸部までの広大な面積を持っており、合併を機に県下一の広さとなりました。
気候は、瀬戸内海沿岸部が温暖な気候であるのに対し、内陸部は山地型で沿岸部に比べて平均気温が2〜3度低く、降水量も400mm〜600mm多くなっています。
岩国の名は、古くは万葉集の「磐国」、源平盛衰記には「石国」、東鏡その他の軍記には「岩国」と記されています。岩国地域は、慶長5年(西暦1600年)吉川広家がこの地に築城以来、城下町として栄えてきましたが、現在では観光、工業、米軍基地のまちとして多面的な顔を持っています。
交通アクセス面では、市の中心を東西に延びる山陽自動車道、国道2号、山陽新幹線が広域的な道路・鉄道網の核となっています。一方、南方面には、JR山陽本線、国道188号、国道437号が走り、北方面には、国道187号と434号、第3セクター錦川清流線が走っています。広島市の中心地まで1時間以内でアクセスできることから、広島広域都市圏の中に位置し、広島市への通勤・通学圏となっています。
本市には、山、川、海など豊かな自然や文化財など、誇るべき観光資源が豊富に存在しています。観光の中心である錦帯橋は、世界に誇れる木造アーチ橋として、日本三名橋の筆頭にランク付けされ、年間250万人の観光客が訪れます。錦帯橋は、「平成の架け替え」により知名度が上がり、今後は世界遺産登録を目指した整備が進められようとしています。
瀬戸内海沿岸には、石油、化学、パルプ、繊維工場などが立ち並び、戦後の地域経済に大きく貢献してきました。また、特産品として、岩国レンコンや栗、わさび、高森牛などが高い評価を受けています。
岩国市の特性としては、歴史的な文化遺産を核とした観光のまち、戦後の復興に大きく貢献した工業のまち、そして平野部に広大な面積を有する米軍基地のあるまちであり、この三者が共存していることです。とりわけ、基地を利用した民間空港の再開計画は、空輸型産業や観光客の誘致にも大きなインパクトを与えるものとして、大きな期待が寄せられています。
新しい岩国市のまちづくりには、さまざまな課題が山積しておりますが、将来像として「豊かな自然と都市が共生した 活力と交流にあふれる県東部の中核都市」を目指しています。
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