平成17年3月31日、新見市とそれを取り巻く阿哲郡の大佐町、神郷町、哲西町、哲多町の4町が合併し新しい「新見市」が誕生しました。新見市は岡山県西北部の県下三大河川の一つである高梁川の源流、中国山地の背梁地帯に位置する面積793.27km2、人口37,043人(平成17年3月31日現在)の豊かな自然に恵まれた中山間地域です。
新見市の中心部は古くから山陰と山陽を結ぶ交通の要衝として栄え、中世には京都東寺の荘園が置かれ、近世には関氏1万8千石の城下町となり発展してきました。また、中国山地一帯は砂鉄の産地であったことから明治の初めまで砂鉄を溶かすたたら製鉄が盛んに行われており、中心部はその鉄荷の集積地としても賑わいました。現在でも、陰陽を結ぶJR伯備線、広島方面に向かうJR芸備線、兵庫方面に向かうJR姫新線が交わり、また、中国自動車道が東西に走っていることから交通の便には恵まれており、関西圏との結びつきも非常に強いものとなっています。
基幹産業は農林業と商工業で、農林業は主に水稲を中心とした複合経営ですが、市の南部で主に栽培されている種なしぶどうの「ピオーネ」は県下でも有数の産地となっており、京阪神や東京方面に出荷されています。また、商工業では豊富な石灰資源を利用した石灰石関連企業が盛んですが、若年層や女性の雇用の場を確保するため、新たに優良企業の誘致を進めています。
観光資源としては井倉洞、満奇洞といった鍾乳洞をはじめとする自然景観が豊富に存在しますが、近年では都市住民との交流を目的として温泉、スキー場、キャンプ場等アウトドア施設を整備し「見る観光」から「体験する観光」への転換を図り、新たな観光客の誘致に努めています。
このような状況の中、本市では、うるおいの「環境都市」、やさしさの「健康都市」、かがやきの「文化都市」、にぎわいの「魅力都市」の4つの基本目標を掲げ、旧1市4町の豊かな自然、歴史を継承しながら、情報化に対応した施設・施策の整備、農業後継者の育成、地場産業の振興など将来の都市像である「誇りある人と自然の源流文化都市」の実現を目指し、住みよい町づくりを進めていきます。
|