公立甲賀病院組合は滋賀県南部に位置する甲賀市、湖南市(2市人口151,827人、平成21年4月現在)の2市により設置されております病院事業を主とする一部事務組合であります。
本院の沿革としては、昭和14年6月産業組合病院として、70床で設立され、その後、組織形態も変遷しながら病床数も増床し、昭和35年10月、現病院組織の前身の甲賀郡7町による甲賀郡国民健康保険病院組合となりました。
さらに、平成16年10月、7町から2市への広域合併から現在の甲賀市、湖南市による公立甲賀病院組合となりました。現在、本組合(病床数467床)は地域住民の保健、医療、福祉、介護の充実と共に国保直診として地域包括医療に取り組んでおります。
本組合の事業としては、病院事業のほか、居宅介護支援事業所、居宅サービス事業所の事業を行っており、併設の甲賀看護専門学校においては、平成13年から甲賀2次保健医療圏の看護師充足のための看護師養成を行っております。
経営状況としては、平成5年から平成19年度までは様々変化する医療情勢の中でありましたが、経常収支は黒字でありました。しかしながら、平成20年度は少し厳しい予想であります。一部診療科の常勤医師減少、施設の老朽化、経済不況や後期高齢者等医療制度改正に伴う受診抑制などによる入外患者数の減少が主な原因と考えております。
このような状況の中、本院は平成21年4月からDPC対象病院となりました。医療の質を確保しながら、経営面でも改善を図りたいと考えております。また、平成21年3月には外部の有識者も含めた委員会においてに御協議をいただき、3年後の黒字化を目指した経営改革プランを策定したところであります。
さらに、現病院の老朽化に伴い、平成24年度に移転新築することが議決されており、昨年度の基本設計変更業務終了に伴い、本年度、実施設計に着手する予定であります。
自治体の財政に大きく影響する公立病院の経営は、効率化が議論されております。医療の質を向上させながら、経営の効率化を目指し、地域住民の医療の向上につなげたいと考えております。
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